連載企画 おむつ塾で「大人用紙おむつ」を学ぼう! 協力:ネピアテンダー第3回 ―紙おむつを科学する― 露でもムレない 紙おむつの「通気性」

いま病院・施設・ヘルパーステーションで話題の「おむつ塾」。
みなさんご存知ですか?
このコーナーでは「おむつ塾」を通して大人用紙おむつについて学んでいきたいと思います。
第3回の今回は、紙おむつの通気性について、ご紹介いたします。
【バックナンバー】
第1回 いま業界で話題の「おむつ塾」ってナニ?
第2回 「おむつ外し」と 紙おむつのこれから
写真

※おむつ塾で行われた紙おむつの実験の様子


□紙おむつ内のムレを防ぐ「通気性」のお話

知らない内に出ている? 不感染

通気性シートの透湿度の比較 通気性シート 約5,000グラム/平方メートル・24時間 非通気性シート 約10グラム/平方メートル・24時間 各素材が24時間に 1平方メートルあたり、どれくらい湿気を通すかを比較しました。
梅雨のこの時期、ただでさえムシムシする気候の中で、紙おむつの中はいったいどのような環境になっているのでしょうか? 人間は、何もしない状態でも皮膚や呼気から水分を発散しています。これを不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といいます。
高温多湿の地に住むアジア人の腰まわり部から出る不感蒸泄は、24時間で約10,000g/平方メートルに及ぶといわれています。

綿の下着であれば、この湿気の80%を外に逃しますが、非通気の紙おむつの場合は、わずか0.1%に過ぎず、ただ着けているというだけでも、常にムレた状態にあることは想像に難くありませんね。

肌が常にじとじとしていると、ふやけた状態になって肌を弱らせ、細菌感染や褥瘡の原因ともなりかねません。
そこで水分を含んだ空気を外に逃がす「全面通気性バックシート」を採用しているネピアテンダー製品の活躍です。
左上の図のように、表面のミクロの孔が、分子の塊を大小でふるい分け、分子の塊が大きな「水」は逃さず、小さな「水蒸気」だけを発散します。

通気性が良すぎると…?

通気性が良い=ムレない、ということならば、よりご利用者様に快適に使っていただくために、さらに通気性を上げればいいような気がしますよね。

しかし、介護用紙おむつは、通気性をあまりに高くすると、臭いが漏れたり、おむつの外側の衣類が湿ってしまうという問題が起きてしまいます。その辺りをバランス良くコントロールしながら、おむつ内外の環境をできるだけ快適に保てるように配慮しています。
実際、この通気性シートの商品を発売した当初は、湿ったことで漏れたと勘違いされるケースや、臭いが漏れて困るというクレームが数多く寄せられました。しかし、湿気はおむつ内の環境改善の証拠であり、また臭いは排泄の貴重なサインと捉えていただくよう、お願いしてきました。

目で見る「通気性」

紙おむつの通気性についてお話しましたが、日常の業務の中では、なかなか「通気性」を実感することはないのではないでしょうか。普段、ご利用者様の紙おむつの表面では、どのような現象が起こっているのでしょう。

それでは、紙おむつの通気性を、尿パッドを使って目に見える形で実験してみましょう。
尿パッドバックシートの通気性比較実験
通気性のあるシートの尿パッド通気性の無いシートの尿パッド→通気性のあるシートの尿パッド通気性の無いシートの尿パッド
それぞれの尿パッドにお湯をこぼし、裏返して、外側のパックシートの上にグラスを置く
通気性のあるシートの尿パッドは、中にこもった蒸気を逃すためコップが白く曇る

紙おむつは通気性を考えて作られていますが、何枚も重ねているとムレてしまいます。
また重ねたからといって吸収量が増すわけではありません。
やはり、身体に合ったサイズのおむつをきちんと着けて、汚れたら速やかに交換するのが基本です。

また、紙おむつが濡れていなければもう一回使用することは可能ですが、発汗しているので湿気はあります。
健康な人であれば問題はないですが皮膚が弱くなっているお年寄りには、 極力交換することをお勧めします。

私たちも毎日下着を取り替えています。もったいない気もしますが、おむつカバーとして使っているテープタイプやパンツタイプの紙おむつも毎日取り替えて、 清潔に気持ちよく過ごせるようにしましょう。