お口の筋トレ「口腔リハビリ」口笛を吹いて、口輪筋を鍛えよう!

「おいしく食べる」「滑舌よく話す」には、唇、舌、頬など、口のまわりの筋肉が必要です。
口の周りには“口輪筋”(こうりんきん)という筋肉があり、この筋肉を鍛えることでお口の機能を維持向上することができます。

口輪筋を鍛えるために、「口笛」を吹いてみませんか?
チューニングも修理もいらない人間楽器「口笛」は、レクリエーションとしてだけでなく、お口の筋肉を鍛える“口腔リハビリ”としても効果的です。

今回は、楽しみながら自然に口輪筋の強化トレーニングができる「口笛」をご紹介します。
お話をお聞きしたのは株式会社ハウスセゾン 有料老人ホーム「カルデアの家」で介護福祉士として勤務する、歯科衛生士 阿部文美先生です。

高齢者にとって口腔ケアが大事な理由

「ここ数年、高齢者にとっての口腔機能向上が重要視されるようになりました。
これは歯が大切であると同時に、口の機能も重要であるということがわかってきたからです。

高齢になって口の周りの筋肉が衰えてしまうと、体にもさまざまな悪影響を及ぼします。唇を閉じる力が弱まり、常に口が開いた状態になると歯周病の悪化や口内炎の発生リスクが高まります。
また、口呼吸が増えることで雑菌やウイルスが入り、風邪をひきやすくなってしまいます。

本来人間は鼻で呼吸をするものです。鼻にはごみや雑菌が体に入るのを防ぐフィルターの役割があります。口呼吸では、そうした働きが意味をもたなくなってしまうのです。
このように、お口の健康は、全身の健康にも深く関わっているわけです。
まず重要なことは、お口の中を常に清潔にしておくこと。食後の歯みがきや、こまめなうがいなどを心がける必要があります。そして、このほかに、口の筋肉を衰えさせないための“口腔リハビリ”を習慣づけることがとても大切なんです。」
(阿部先生)

高齢者の方と「口笛」を吹いてみませんか?

「今回、阿部先生から口腔リハビリにもなると教えていただいたのは「口笛」。
「口笛」には、じつはさまざまなメリットがあるのだそうです。

「心の介護予防ができると、皆さん元気でいられると思っています」とおっしゃる阿部先生。
口笛をはじめると、いきいきしてくる高齢者も多いのだとか。
先生は自らも「口笛教室」に教室に参加し、口笛を楽しんでいらっしゃいます。

口笛を吹いて、口輪筋を鍛えよう! 〜実践編〜

口笛にはどんな効果があるの?

  • 口笛を吹くとき、ギュッと口をすぼめることで口輪筋を鍛えることができます。
  • 口笛は腹式呼吸で行います。腹式呼吸は胃腸の働きの改善、精神の安定、血圧の上昇抑制、脳の活性化にも効果的です。
  • 口笛を吹くときは、腹筋や背筋など体の筋肉も連動します。腹横筋(ふくおうきん)が鍛えられ腰痛予防になるなど、全身にもいい影響があります。
  • 楽しく気軽に継続でき、リラックス効果がありストレス解消になります。
  • 口輪筋は顔全体の筋肉に関与し、表情筋にも連動しているので、あごや頬の引き締めにも効果があります。キレイになりたい方にも効果あり!?

知っているようで知らない 【口笛の基本的な吹き方】

特別な道具がいらず、気軽に楽しめる口笛ですが、“正しい吹き方”を知っているとさらに楽しく、効果的に吹くことができます。
1.
最初に体全体をリラックスさせましょう。
2.
深呼吸して体の中に新鮮な空気をたくさんとりいれます。
3.
口と顔の筋肉をやわらかくほぐしましょう。
このとき、ご自分のもっとも自然な表情を目指します。
4.
唇をそっと閉じます。
5.
次に唇を、丸いお箸をくわえたようにします。
6.
いよいよ音出しです。少し息を吸い込んでください。このとき頬は、ふくらませないように。
7.
そっと息を出してみてください。音が出ましたか?
両手を左右の腰まわりに当てて、おなかが出たり引っ込んだりできているかを意識して吹きましょう。

練習前には、姿勢を正して準備体操。
まず深呼吸、次に上半身の簡単な運動をしましょう。

次はお口の準備体操です。(頬、口唇の運動)
(1)
両手で頬をマッサージしてほぐしていきましょう。
(2)
口唇をしっかり閉じて、頬を膨らませたり、すぼめたりします。
左右交互に口の中の空気を移動させてみましょう。
(3)
口唇を閉じたまま、突き出したり引き締めたりしましょう。
(4)
「パ・パ・パ…」をだんだん早く発音してみましょう。

準備体操が済んだら、ドレミファ…ドミソミドなど音階を練習してみましょう。

口笛は毎日吹くことで自然に口輪筋を鍛えることにつながります。
毎日吹く習慣を心がけてみてください。
♪ ワンポイントアドバイス ♪

おすすめの曲は

はじめは「春の小川」「さくらさくら」などテンポがゆっくりした曲から練習してみましょう。
うまく吹けるようになって、自分の好きな曲を吹けたら楽しいですね。

鏡を見ながら

鏡を見ながら吹く練習をしてみましょう。その際、顔の筋肉を意識しましょう。
最近鏡を見ていないな…という方はいらっしゃいませんか? 鏡を見る習慣は大切です。
口腔ケアも、まずは自分の歯や歯肉、舌の状態を目で確認することが、効果的なケアにつながります。

お風呂で吹けば

お風呂で吹けば口唇も潤って、エコーがかかり気分最高! 一流奏者の気分です。

口笛が吹けない方には

口笛が吹けない方には、無理に口笛をすすめず「歌でもいいですよ」とお声かけしてみましょう。
まずは楽しんで参加していただくことが、なにより大事です。
「好きな歌があっても歌えなかった、楽器が演奏できなかった、そんな方こそ口笛に挑戦していただきたいですね。」(阿部先生)

口笛をすることで表情筋も鍛えられ、表情が豊かになるといいます。口笛には、口腔ケアだけでなく、心のケアの効果もありそうです。

ぜひ皆さんも、歯みがきなどのケアとあわせて、口腔リハビリとしての「口笛」を取り入れてみてください。

食後の歯磨きなどお口の中を清潔にする口腔ケアに
口腔ケア用ブラシ、義歯関連用品、吸引ブラシなど、お口の中を清潔に保つ口腔ケア関連用品についての詳しい情報は、
ライオン歯科材株式会社のホームページをご覧ください。
作成協力:ハウスセゾン 有料老人ホーム「カルデアの家」
提供:ライオン歯科材株式会社